今回はメタルギアソリッドポータブルオプスに登場するキャラクター「ヌル」についてまとめてみようと思います。
登場作品
登場作品は1作のみで、「メタルギアソリッド ポータブルオプス」(以下MPO)です。
MPO以外では「ヌル」というコードネームが出るという事はありません。
「フランク・イェーガー」という名前での登場は複数作品でありますが、ここでは「ヌル」としての登場作品という事で紹介します。
「フランク・イェーガー」「グレイフォックス」についてはまた別に紹介記事を公開予定です。
作中での活躍、行動
※各作品のネタバレを含みます。
ストーリーの説明は行わず、人物像についてのみ記載します。
メタルギアソリッド ポータブルオプス
登場時の年齢、生まれや本名は不明。
人為的に作られた兵士「絶対兵士」として登場します。
人為的といっても元は普通の人間で、戦闘を行った後に調整槽と呼ばれる箱の中に入れられます。
その中で記憶や感情を再調整(リセット)する事で、戦闘での経験を通常の何倍もの速度で学習する事が可能という訓練を受けた兵士です。
MPOまでの生い立ち
1966年モザンビーク独立戦争
戦いの為に育てられ、反政府ゲリラの少年兵としてヌルは戦場にいました。
ナイフ一本を持ち、何十人もの政府軍兵士を倒す高い戦闘能力をすでに持ち合わせていました。
片言のドイツ語を話し、「無垢な少年そのままのフランクさで敵の懐に潜り込み、冷酷なハンターのように敵の命を奪い去る姿」から
ドイツ語でハンターを意味するイェーガーを取り
「フランク・イェーガー」と呼ばれ、恐れられていました。
その戦場でヌルはビッグボスと出会い、戦いますが敗れてしまいます。
その後ビッグボスはヌルを保護し、更生施設へと預けられますが
ある実験の素材としてヌルは人体実験を受ける事になります。
それが究極の兵士「絶対兵士」を生み出すプロジェクト。
その研究対象として高い戦闘能力を持ったヌルは選ばれたのでした。
プロジェクトは進行されていきますが、
調整槽での訓練に耐えられる人間がおらず、間もなくして計画は破棄。
そして、そこで絶対兵士の唯一の成功例となり、計画が破棄された事から存在しない「無」や「ゼロ」を意味する「ヌル」のコードネームを与えられます。
その後はサンヒエロニモ半島での反乱を起こしたFOXの元で管理され、再びビッグボスと戦場で対峙する事になるのです。
ビッグボスとの再会
大陸間弾道メタルギアを破壊する為、地下施設へ潜入を試みるビッグボス。
それを阻止するべく、侵入者の確保を命じられたヌル。
FOX兵に連れられたヌルは拘束を解かれ、二人は対峙します。
それがビッグボスとの再会でした。
調整槽での再調整を受けたヌルはビッグボスの記憶はなく、任務遂行の為だけに戦います。
銃弾を手にしたマチェットで弾き飛ばし、常人離れした動きの中にビッグボスは以前の戦いの記憶を思い出します。
それはかつてモザンビークで戦い、自分が保護した一人の少年兵の姿でした。
数々の戦場で敵の命を奪ってきたヌルですが、自分と対峙し倒れないビッグボスを見て感情をあらわにします。
「絶対兵士と戦場で出会って、生き残る兵士はいてはならない。
なのに何故お前は死なないんだ!」
そう声を荒げ斬りかかった直後、頭を押さえ悶え始めるヌル。
そこでFOX兵に包囲されたビッグボスは拘束されます。
銃床打撃を受けて気を失ったビッグボスに、息を荒げながらも止めを刺そうとするヌル。
FOX隊員の制止によってようやく刃を納めます。
ビッグボスへの執着
再調整を受けたヌルでしたが
調整室から抜け出し、FOXの司令官であるジーンの前に姿を現します。
「やつはまだ生きている。俺は任務を果たしていない。
なぜ生きている…スネーク!」
感情をぶつけてくるヌルにジーンは待機するよう命令をしますが、
聞く耳を持たないヌルは駆け付けた幾人もの兵士を一瞬にして倒します。
そして我を失ったヌルはジーンにも斬りかかります。
しかし、強力なESP能力と高い戦闘力を持ったジーンに一瞬にして無力化されてしまいます。
再調整で記憶と感情をリセットされても、残っていたビッグボスへの感情に驚きを隠せないジーン。
そしてヌルは再び調整室へと戻されるのでした。
救いの手
地下施設へ潜入するべく、ゲートロックの電気供給を止める為に変電所へ向かったビッグボス。
配電盤に時限爆弾を設置し、外に出るとそこには息絶えた敵兵達の姿が。
そしてその先には敵兵達を次々と倒していくヌルの姿がありました。
ビッグボスを倒す為、再調整途中でまたも抜け出したヌル。
ビッグボスを見つけ
「教えてくれ、おまえはなぜ生きている?」
温かい仲間達がいる夢を見ているが、眠りから覚めると息絶えた敵の記憶した残っていない事。
人の死で満ち溢れている世の中なのに、絶対兵士と対峙したビッグボスがなぜ生きているのかと疑問をぶつけます。
絶対兵士として生きなければならない運命に縛られているヌルにビッグボスは
「俺はお前の名前を知っている。」
と過去に会ったことがあると話します。
そして、ヌルを救ってくれる居場所は他の場所にあるんだと諭します。
しかしヌルは自分は絶対兵士であり名前などない。
ビッグボスを倒し、再び無(ヌル)に戻るんだと戦いを挑みます。
そして戦いの後、そこに立っていたのはビッグボスでした。
ヌルは少年兵時代にビッグボスに救われた事を思い出します。
ビッグボスは更生施設へ預けられた後、人体実験に使われていた事実を知らなかった事を謝ります。
しかし、二度ビッグボスに助けられたヌルから出た言葉は感謝でした。
ビッグボスはヌルに肩を貸し、爆発のタイムリミットが迫る変電所を後にするのでした。
アメリカへ
サンヒエロニモ半島での事件後、保護されたヌルはアメリカへ運ばれました。
肉体的、精神的にボロボロの状態のヌルは病院へ搬送され治療を受ける事に。
どこまで回復が出来るのか、普通の生活に戻れるのか分からないという状態。
そう語られたところでMPOでのヌルの話は終わります。
MPO以降の作品
冒頭で記載した通り、ヌルというキャラクター名で登場することはありませんが、
「フランク・イェーガー」という名前は後のサイボーグ忍者(グレイフォックス)と同じであり、同一人物であると思われます。
フランク・イェーガーもしくはグレイフォックスとしての登場作品は
・メタルギア
・メタルギア2 ソリッドスネーク
・メタルギアソリッド
上記3作品です。
これに関してはMPOがメタルギアの正史なのか否かという話があり、
ストーリーとしてメタルギアサーガに入らないのであればヌル自体存在していない事になるので、今回は「ヌル」としての登場作品を紹介しました。
別記事でグレイフォックスについての考察など書いていますし、今後また書いていく予定ですのでそちらもお読み頂けたら嬉しいです。
まとめ
今回はヌルについて書いてみましたがいかがでしたでしょうか?
個人的にMPOはとても好きな作品で、ヌルというキャラクターも魅力的であり好きなキャラクターの一人です。
MGSPWの発売と公式サイトでの正史の一覧からMPOが消えてしまった事で、
このストーリー自体があった事なのか無かった事になったのかが分からないのですが…。
(どこかで公式に明言されていたらすみません)
スネークイーター作戦後のモザンビーク独立戦争はメタルギアサーガとしては描かれていないので、突然現れたキャラクターに感じてしまいますが
ビッグボスに一度の戦闘であれだけのインパクトを与えたキャラクターであり、ビッグボスの思い入れが強い人物だと思います。
ヌルもまたビッグボスに感謝の念が強いと思うので、その後どうなったかは描かれていませんがビッグボスの為に注力したはずです。
この辺りは以前の考察でも書いていますが、今後もまだまだ考えていきたいテーマだなと思っています。
それでは、最後までお読みいただいてありがとうございました。
今回紹介したヌルも少し絡んだチコ=グレイフォックス説の考察がこちら↓